デザイン学科 領域共通科目担当の髙城です。
東京工芸大学と神奈川県住宅供給公社の協働による厚木市緑ヶ丘団地活性化プロジェクト「ミドラボ」の活動に、デザイン学科から参加しています。
厚木市緑ヶ丘団地は、1963年に竣工・入居が始まった、長い歴史のある団地です。
最近の住宅地には見られない広々としたオープンスペースや、60余年の間に蓄積された生活の歴史などの資産を持っています。
一方で、高度成長期に計画された多くの集合住宅と同様に、入居者の減少や施設の老朽化などの問題も抱えています。
「ミドラボ」は、こうした団地の価値を見直し、活かしながら地域で共有することを目的としています。
2018年から始まった「ミドラボ」があげた成果は、
昨年11月~12月に東京都写真美術館で実施された「東京工芸大学 創立100周年記念展」でも発表されました。
プロジェクトには、各住居棟に隣接する土地を活かしたインスタレーションや、
学生自身が実際に団地に住みながら、暮らしの中にアートやエンジニアリングの学びを活かす試み、
団地のプロモーションビデオの制作など、
ハード・ソフトの両方にまたがるさまざまなデザインの実践が含まれています。
現在は、団地の一角にある集会所を、住民の交流やイベントに活用しやすくリノベーションする計画が進んでいます。
2月23日(金・祝)まで、本厚木ミロードで、
100周年記念展のために作られたリボンパーテーションを展示しています。
展示の様子は、建築コースのブログで紹介しています。
また、2月23日(金・祝)には、本厚木ミロード4階 イベントスペース「ミロにわ」で、
集会所の図面を実物大で描くインスタレーションと、
厚木市のデザイングループ Tiramisu さんのワークショップ「青空おやつ」が実施されます。
髙城は、リボンパーテーションやイベントポスターのグラフィックデザインに参加しています。
まだまだ、「デザイン」というと、有形の「もの」を考えることと思われがちですが
すべての形あるもののデザインは、よい人や社会の関係性や、よい暮らしを目ざしています。
「ミドラボ」は、歴史ある土地でゆたかに暮らすために、
有形のデザインと無形のデザインの関わりを地域の人から学ぶことのできる実践です。
デザイン学科とミドラボの関わりは始まったばかりです。
これからの報告にもご期待ください!