芸術学部 基礎教育

リレー連載「#春からTPU」

*この記事は中路真紀基礎教育准教授が執筆しました。

こんにちは、基礎教育の中路です。昨年の4月に着任しました。どうぞよろしくお願いします。

今年も『#春からTPU』の#(ハッシュタグ)がTwitterで飛び交う季節になりました。昨年の春、教員ではありますが『#春からTPU』のハッシュタグをつけて発信してみたところ、新入生たちが次々とフォローしてくれました。Tweetには、新しい環境への希望や、不安や寂しさ、友人を見つけ大学生活を頑張ろうというリアルな言葉が溢れていて、私自身が奮い立たされることも多く、改めてオンラインを介したコミュニケーションの重要性に気づくことができました。

そして、あっという間にまた春がやってきました。1年を振り返ると、土日も授業準備に追われるハードワークな日々。私はCM制作の仕事をしてきましたが、まさか授業でこんなに沢山の映像を作り、YOUTUBEに公開する事になるとは、予想もしていませんでした。皆さまも慣れないオンライン授業に大変な1年だったと思います。

私は『キャリアデザインⅠ』のグループワークの授業がとても印象に残りました。当初オンラインでのグループワークは諦めようと思っていました。1年生はグループワークの経験どころか、対面授業が一度もない状況。そんな中でオンラインのみでコミュニケーションが取れるだろうか、100名を超える学生をグループ分けして運営できるのだろうか。ネットで事例を探すと、『ブレイクアウトルーム』を用いてグループワークを実施している大学が見つかり、参考にしながら3年生の授業でグループワークが実施できたこともあって、1年生にはハードルが高いかな、と思いながらも『ブレイクアウトルーム』を使ってみる事にしました。私は20年近くデジタルコンテンツ開発 の仕事に携わっていますが、プラットフォームもツールも次々と変わっていく中で、使ったことがないソフトでも仕事で触りながら習得するというのがこの業界のやり方です。メディア芸術を学ぶ本学の学生ならば、新しいツールに挑戦することも良い経験になるでしょう。実際にやってみると、さすがデジタルネイティブ世代の学生たちです。

グループワークでは、SDGs(持続可能な開発目標)」の17の目標から一つを選び、本学学生として取り組むことができそうな問題解決のアイディアを出すという課題に挑戦してもらいました。オンラインで顔が見えない、知らない学生同士、短時間で課題をやるというのは、本当に大変だったと思います。高校の制服を無駄にしないアイディアや、環境汚染の問題など、素晴らしいアイディアの数々に驚き、予想を遥かに超えた1年生の奮闘に胸が熱くなりました。

(SDGs ロゴ使用のガイドライン)

Planned Happenstance Theory

『#春からTPU』から、あっという間の1年。コロナ禍によるオンライン授業は誰しもが予想できない出来事でした。

クルンボルツ教授が提唱した『キャリアの8割は予想しない偶然からできている』というPlanned Happenstance Theory というキャリアの理論があります。偶然は良いものも、今回のコロナのように悪い偶然もあります。偶然をチャンスにするには、以下の5つの要素が必要だとクルンボルツ教授は提唱しています。

・好奇心 「なんでも好奇心を持ってみよう」

・持続性 「続けてみよう」

・柔軟性 「柔らか頭で考えよう」

・楽観性 「大丈夫!」

・冒険心リスクテイキング 「やってみよう」

コロナ禍での遠隔授業や、顔が見えない中でのグループワーク、自宅で制作した作品も、後からみるとチャンスになるかもしれません。1年間オンライン授業だったので焦る気持ちもあるかもしれませんが、『今できることをやってみる』事が、今後のチャンスに繋がります。この1年間の経験を生かしてください。作品は、振り返った時に再利用できるよう、授業課題や自主制作のデータは完成作品だけでなく修正できるように保存し、立体作品やデッサンはスキャナーや写真でデータ化しておきましょう。

4月からいよいよ対面授業ですが、今までの対面授業に戻るわけではありません。オンライン授業の経験がプラスされた『シン・タイメンジュギョウ』です。ようやくリアルにお会いできますね。楽しみです。

追伸:最後に一言。#春からTPUと名乗っているのは、はたして本物でしょうか。個人情報を晒さないよう、写真の投稿など気をつけてくださいね。

リレー連載「明と暗、あるいは陽と陰」

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