電気電子コースの豊田です。以前、本ブログで、光学設計研究室で開発中の「極紫外(EUV)顕微鏡」に関する研究論文を紹介しました。(Kougei Peopleへのリンク)
8月に公開した論文は、12月24日現在で約1500回ダウンロードされ、応用物理学会欧文誌「Applied Physics Expess」の「Most read: 最も読まれた論文」の3番目となっています。
この論文では、スマートフォンや自動車用の構造材料などに応用が広がる、ポリマーブレンドの微細構造をEUV顕微鏡により無染色で可視化できることを、世界に先駆けて実証・提案しました。これまでEUV顕微鏡の研究開発を10年に渡り進めましたが、このような大きな反響を得たのは初めてです。これは、顕微鏡が要素技術開発の段階を越え成熟化し、ユーザーとなりうる目利きの研究者が、その優れた特性に気づきつつあることが原因と(勝手に?)想像しています。
EUV顕微鏡は人類が開発した最も精密な光学装置の一つで、その開発は卒業研究・修士論文研究として、その全てを(30人を超える)学生が行ってきました。開発を通し成長した学生は、皆さん光学、電気や機械分野のエンジニアとして活躍しています。EUV顕微鏡は、オープンキャンパスの研究室見学などで随時公開しています。