この授業は、グラフィックデザインを専攻しようと考えている2年生向けのもので、
前期のインフォグラフィックス演習が「わかるように伝える」ことを学んだのに対して、
このグラフィッククリエーション演習では「魅力的に表現する」ことに挑戦しています。
具体的には、「Graphics A to Z」と題し、AからZまでの26文字に対応するビジュアルを制作します。
テーマも表現手法も自由です。つまり、これは課題解決ではなく、
色、形、質、イラストレーション、写真、タイポグラフィなどの造形的探求を通して、
一般的ではない、新鮮で魅力的な表現を発見することを目的としています。
AtoZ形式の課題は、 伝統的に美大のデザイン学科で行われてきました。
与えられた課題に受け身で応えるのではなく、自分でテーマを見つけ、新しい手法に挑戦し、
26作品を完成させることが、クリエイター育成に効果的だということでしょう。
普段はPC内だけで表現を完結させてしまいがちですが、
撮影やプロジェクション投影などを組み込んだり、 色々な実験をする学生が出てきました。
仕上がりはまだ先ですが、興味深い可能性が見えています。
私、ゑ藤も先日まで行われていた芸術学部フェスタにて
A to Z 形式の作品を発表しておりました。
この課題を学生に出す前に、自分も同じ課題を制作することで
勘所が伝えられるのではないかと考えたからです。
計画性を持って進めないと制作を完遂できないからです。
是非、多くの学生にその面白さを体感してもらいたいと思います。