当ブログで昨年夏に紹介させていただきました「なかのZEROメディア芸術プログラム2024」に参加した映像デザイン研究室の有志11名の作品が、2月4日に開催されました「国際科学映像祭 第13回ドームフェスタ」にて上映されました。
本フェスタは国際科学映像祭実行委員と足立区にあるプラネタリウム施設であるギャラクシティが主催しているドーム映像を軸とした科学映像の祭典です。通年行われている国内外から選りすぐりのドーム映像作品が集まるコンペティション部門とは別に、本年は特別枠で学生作品の上映が行われました。
東京工芸大学の他、武蔵野美術大学、玉川大学、東海大学の4校の計32作品が上映され、その中から学生部門の激励賞として4作品が選出され、本学4年生の矢田典也さんの「水底の感」が見事受賞いたしました。
夏目漱石の『水底の感』をモチーフに、日常に潜む孤独感や不安を、水底へと沈む姿を通してイラストと手描きのアニメーションで表現した作品です。おめでとうございます。
ギャラクシティは東京23区内で最大のプラネタリウムで、直径23mあり、360°(全天周)スクリーンで圧倒的な没入感を体験できます。学生たちは自分たちの制作した作品を23mのスクリーンで投影して、その中から映像を見るという貴重な体験を通して、映像表現の新しい可能性を見出していたようです。他大学の学生の作品を鑑賞することも刺激となったようで、学生同士の交流がさらに進めば、より実りある映像祭になっていくのではと期待しています。
映像情報デザインの授業では2年生でプロジェクションマッピングの演習がありますが、今回のドーム映像も含め、イマーシブ体験としての没入型コンテンツが近年注目されてきています。平面スクリーンの映像だけでなく、空間を意識した映像表現の可能性も今後学生たちと探っていければと思います。
(写真提供:国際科学映像祭実行委員会)