2年次前期の建築設計製図 II の設計課題は幼稚園ですが、実はキャンパスの近くには建築家の長谷川逸子さんが若かりし頃に設計された「緑ケ丘幼稚園」と2010年に設計された「はやし幼稚園」があり、毎年見学会を行ってから課題に取り組むようにしています。二つの幼稚園の建て主は同じ学校法人 緑ヶ丘学園で、長谷川さんの考えと建築に共鳴され、建築も大切に使いながら素晴らしい幼稚園の運営をされておられます。二つの幼稚園は対照的で、緑ケ丘の方は鉄筋コンクリート造、丘をイメージした当時としては最先端であった屋上緑化の斜面で園庭と建物を連続するように設計された建物、片やはやし幼稚園の方は木造、丘の上に様々な屋根をもつ子供たちの家が集まった集落をイメージした建築となっており、建築家の思想の変遷も見ることができます。
厚木中心部の生涯学習施設であるアミューあつぎの子育てをテーマとした8階には、厚木市出身の世界的に有名な建築家、石上純也さんがインテイリアのリノベーションを手掛けた屋内広場sora という多目的な空間があります。子供たちの目線、親たちの目線を意識した曲線の輪郭を持つ壁により空間が構成されており、こちらも素晴らしい空間で、大変刺激的な空間に見学する2年生はみな興味津々です。
毎年見学をさせてくださっている緑ケ丘幼稚園、はやし幼稚園の園長先生、アミューあつぎの皆様、どうもありがとうございます。