海外研修レポート(8) 3月12日 帰国報告と8日以降の足取り
3月12日(水)、2024年度芸術学部短期海外研修(オーストラリア アート&英語研修)参加者は無事、羽田空港に到着しました。今年はサイクロンの到来により、後半の数日間は大きく予定が変更になりました。私たちが滞在したトゥーンバでは大きなサイクロンの影響はみられなかったものの、空港までの道が閉鎖されてしまったことや、日本に帰国する人たちの航空チケットの競争になったことから、8日のはずの帰国が12日にまで伸びてしまいました。使用する空港にも変更が生じ、本来はブリスベン空港から直通で成田空港行きを予定していましたが、実際にはブリスベン空港からシドニー空港に向かい、シドニーから羽田空港に到着しました。
まずは帰国報告になりました。以下は帰国までの流れをもう少し詳しくまとめます。学生たちは7日(金)の午後に教員が滞在するホテル(トゥーンバ・セントラル・プラザ)に移動しました。8~9日にかけてサイクロンがもっともトゥーンバに近づく予定だったため、学生たちは7日のうちに翌日以降の食料の買い出しに行きました。8日(土)は弱い雨が降ったりやんだりでしたが、9日(日)には雨と風が強くなりました。学生たちは買い込みすぎた食料を分け合ったり、ホテル内にあるジムに行って身体を動かしたり、映画を見たり、枕投げ?をしたり、うまく気晴らしをしながらホテルで過ごしていました。
10日(月)、たいへん残念なことに帰国の延期が決まりました。私たちが乗るつもりだった飛行機は飛ぶのですが、空港までのバスの道が閉鎖されてしまったのです。今日こそ帰国できると考えていた学生さんたち(そして引率者)はとてもがっかりしました。別の道はないのか、タクシーでは向かえないのか、などいろいろ議論されましたが、東京と同じ感覚はここでは通じないようです。ほぼ3日間、ホテルで缶詰めになっていた私たちは、気晴らしをかねて近くのタイ料理屋さんでグループディナーを楽しみました。また、本来UniSQでするはずだった研修プログラムの修了式もここで執り行いました。今夜はみんな嬉しそうで、昼間は雨のなかも出かけた、最後となるトゥーンバのシティーに別れをつげていたようです。
11日(火)の昼、飛行機に乗り遅れないために、空港近くのモーテルに移動しました。ホテルにようやくバスが来てくれたときは本当にほっとしました。ブリスベンのハミルトンは、空港を利用する人たちが泊まるモーテルが立ち並ぶエリアで、近くにはポートサイドワーフと呼ばれる、ショップやカフェ、レストランのある一角があります。本日、学生さんは半日間自由行動で、ブリスベン川沿いを散策したり、レストランで食事をしたり、広い公園で遊んだりしていました。ブリスベン川は泥で濁っていましたが、久しぶりの日差しと温かい気候は私たちに元気をくれました。
12日(水)、早朝5時のバスに乗り、私たちはとうとうブリスベン空港にたどり着きました。本日はまるまる一日中移動です。今回、思わぬ形でシドニー(キングスフォード・スミス)国際空港を利用することになりましたが、多くの免税店やお土産屋さんのある綺麗で大きな空港に学生は喜んでいました。学生たちは最後のショッピングを楽しみ、10時間のフライトで羽田に到着しました。
旅先では思わぬことが起きると言います。私たちが断念したゴールドコースト周辺では、サイクロンによる大規模な停電や倒木など大きな被害があったそうです。トゥーンバ滞在中はほんとうに多くの人々に助けられ、UniSQのスタッフ・教員の判断もよく、また学生の適応能力も高く、困難もありましたが大きな問題はなく、終始いたって平和に過ごせました。レポートを書くのもとても楽しかったです。今回の研修が「はじめての海外」だった人、「念願の留学」だった人、「何度目かのオーストラリア」だった人、メンバーにとっては様々な海外経験になりました。どうぞこれで終わりにするのではなく、今後も学生さんには様々なことにチャレンジし、豊かな学生生活を歩んでいってもらいたいと思います。
基礎教育 石井