今年度のリレー連載は、インタビュー形式で基礎教育の専任教員をご紹介していきます。基礎教育の教員プロフィールは
https://www.t-kougei.ac.jp/gakubu/arts/liberal/staff/
に掲載されていますが、それ以外に色々と掘り下げていきたいと思います。今月は大島武教授に原稿をお寄せいただきました。
Q: 研究分野について簡単にご説明ください。
A: 主に「ビジネス実務論」という領域を研究しています。「経営学」がビジネスを上から(経営者側から)見るのに対して、「ビジネス実務論」はビジネスを働く者の立場から分析します。担当授業「プレゼンテーション基礎演習A」は、ビジネス実務の観点から検討したプレゼンテーション技法を芸術学部生向けに、私なりにアレンジした内容になっています。なお、今期から日本ビジネス実務学会会長に就任いたしました。
日本ビジネス実務学会(会の趣旨) http://jsabs.hs.plala.or.jp/about-jsabs/purpose/
Q: その分野での最新の(注目の)トピックは何ですか?
A: AIやロボティクス等により、ビジネスのあり方や人の働き方がどう変わっていくのか、興味深く見守っています。2020年に「AI時代に求められる汎用能力に関する試論」(「芸術世界」第26号)という論文を書きましたが、既に一部の論点が古くなりつつある感じもして、うかうかしてはいられません・・・。
Q: おすすめの本を教えてください。
A: 『13歳からのアート思考』 末永幸歩著 ダイヤモンド社 2020年刊
2020年に芸術学部長になって、慌てて芸術関連の本をたくさん読みました(笑)。その中で自分にとってベストだと感じた一冊です。
Q: 大学生時代に一番思い出深いことは何ですか?
A: 一橋大学ではテニスサークルに所属し、アルバイト(塾講師)にいそしみ、彼女(今の奥さん)とのデートを重ねる、お気楽で楽しい学生生活を満喫しました。一方、ロンドン大学の大学院ではハードな課題に苦手な英語で取り組まなければならず、とても大変でした。ただ、今思い返すと、バラ色の学部時代よりも、グレーな大学院時代の方がむしろ輝いていたような気もするので不思議なものです。
Q: 東京工芸大学の良い所を一つ挙げてください。
A: 多くの学生が具体的な目的意識を持って頑張っていること。それを教員がきめ細かにサポートしていること。本当に素晴らしい大学に勤められて感謝しています。
Q: 最近のおすすめはありますか。
A: 今年の6月にネットラジオに出演し、自分のこれまでのキャリアや、現在の工芸大や学会での活動などについて話をさせて頂きました。ちょっと気恥ずかしいですが、学生さんにも聴いて頂けたら嬉しいです。
田中淳子の「人材育成」応援ラジオ ゲスト:大島 武(東京工芸大学教授)