学生さんから質問が出たので、さらにこの話題を続けますね。
前回は、イギリスでの地域方言の例をあげました。前回の例は関係代名詞の部分の地域差でしたね。日本語では終助詞(文末の部分)の違いが目立ちますよね(~なんや、~じゃけん、などなど)。
では、標準英語はどこのことばでしょうか。
その前に標準語の一般的な定義を説明すると・・・
- 社会、経済、政治の中心で使われる
- 学校教育、とくに書き言葉の上で使われる
- 国会、官庁など公文書で使われる
- たくさんの人人に受け入れられ、その国の国語として機能する
と、なります。
イギリス英語の標準英語には次のような特徴があります。
- 歴史的に見ると、ロンドン市内またはその周辺で用いられている英語
- 伝統あるパブリックスクール(上流階級の優秀な男子の行く私立一貫校)で用いられ、正しい英語としてお手本とされるようになった英語
- 何世紀にもわたって宗教家、法律家、学者たち(ほとんどがパブリックスクール卒業生)が用いている英語
- 印刷術が発展し、印刷物が広まると書物に使われる言語として定着した英語
イギリスで話されているさまざまな方言の中から、このような特徴を持つ方言が標準英語としての地位を獲得していったのです。
ところで、日本語の標準語はどこのことばがもとになっているか知っていますか?
(つづく)