2月23日(名古屋)、2月24日(京都)、3月2日(東京)で平成22年度・23年度・24年度科学研究費補助金(基盤研究(C) 課題番号22520595) 「国際語としての英語の語用指標解明と英語教育への応用―英語会話ができる日本人の育成」(研究代表者 津田早苗)を行いました。3日合わせて80名を超える方が聞きに来てくださいました。東京での発表は東京工芸大学中野キャンパスを使用しました。どの会場も北海道から四国、九州から聞きにいらしてくださった先生方もおられます。遠いところいらしていただき感謝申し上げます。
私たちの発表はInner-circleの英語の語用特徴を明らかにし、日本語との相違を考察しながら、日本人学習者にどのような英語の語用知識が必要かを考察することを目的としていました。そのために、アメリカ、イギリス、オーストラリア、東京、名古屋で実際の会話データを集めました。多くの被験者の方にご協力いただき80本のデータをとることができました。被験者と現地コーディネータのご協力がなければ、進められなかったものです。
科研メンバーと研究テーマは以下の通りです。
・日・英間での会話意識の相違 重光由加(東京工芸大学)
・日・英語のあいづち 大塚容子(岐阜聖徳学園大学)
・日・英語会話の話題展開スタイル 大谷麻美(京都女子大学)
・日・英語会話における自己開示とstorytelling 岩田祐子(東海大学)
・日・英語会話の質問の仕方と答え方の比較 重光由加(東京工芸大学)
・ターンの分布と発話量 村田泰美(名城大学)
・日・英語の聞き返しの比較 津田早苗(東海学園大学)
会話のスタイルは日本語と英語は異なるので、日本語でやっているようなままで英語を話すと誤解や不愉快の原因になります。そこで、上記観点が英語と日本語の会話でどのように異なるかを比較しました。また英語母語話者と日本語母語話者が英語で会話するときに、どのような点がつまづきやすいかというところを裏付けのため比較しました。社会言語学的能力や語用論的能力をつけるための、外国語教育に何が必要か具体的な検討は今後の課題になります。いずれの会場でも、示唆に富むご意見やご質問をいただきました。お礼申し上げます。
東京会場(東京工芸大学中野キャンパス3号館)↓
- 京都女子大で使用したポスター