問題 日本語のここ、そこ、あそこは空間をどのように分類しているでしょうか。
・・・という問題を前回出しました。
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簡単に説明すると
ここは話し手(「ここ」と言った人)に近いところ
そこは話し手からは遠いが聞き手に近いところ
あそこは話し手にも聞き手にも遠いところ
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こ、そ、あからはじまることばはいろいろあります。
これ、この、このように、こんな、こういう (こ系)
それ、その、そのように、そんな、そういう (そ系)
あれ、あの、あのように、あんな、ああいう、(あ系)
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また、これらの表現のうち、こ系とそ系は空間だけではなく、一度話に出てきた情報を示すこともできます。(専門用語で言うと、直示用法と照応用法)
今、「これら」の表現はと書きましたが、これは上に書いたいろいろな表現をさしているので、すでに話に出てきた情報をさします。
この、「これらの表現」という言い方は、「それらの表現」と言いかえることも可能かな。
ところが、「あれらの表現」と言い換えることはできるでしょうか。上で示した表現をさしてはいないようです。実は、あ系の表現(あれ、あんな、あの・・・)は、話題に出てきた何かを示す働きはありません。
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でも、あ系の表現は「こ系」や「そ系」があらわせないものをあらわすことができます。
その1 記憶の中のもの、人、出来事をさすことができます。話し手と聞き手の両方の共通の思いでも示すことができます。
「あの時のこと覚えていますか?」
「あそこの店のあの料理はおいしかったよね」
その2 これから話すことを示すことができます。
「実はあれなんですよ。つまり・・・」 ←「あれ」が、これから話すことをさしている例。(実はそれなんです、実はこれなんです・・・というと変ですよね)
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さてさて、日本語では複雑な働きを持つこ・そ・あ(指示語)に対して、英語はちょっと単純です。
here (話し手から近い場所)
there(話し手から遠いけれど聞き手に近い場所+話し手からも聞き手からも遠い場所)
this (話し手から近いところにある物)
that (話し手から遠いけれど聞き手に近いところにある物+話し手からも聞き手からも遠いところにある物)
話し手に近いところ と 遠いところ(話し相手がどこにいようとも)の二つにしか英語では空間を分けていないのです。
もっと複雑な働きもありますが、高校生のみなさんにとって最も根幹となるところを説明しました。
Enjoy your summer! Enjoy your study!
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追伸: 時々見られるうっかりミス
1 there (あそこ)とtheir(彼ら、それら)は、発音は同じですがスペルが違うので注意しましょう。
2 this, thatは複数あるものをさすときはthese, thoseになります。