デザイン学科のグラフィックデザイン領域には、現在4つの研究室があります。そのうちの1つ、編集&デザイン研究室は、さまざまなコンテンツを編集してデザインする手法を学ぶ研究室です。
編集&デザイン研究室の3年生が後期に受講する「グラフィックデザインIIIB」の授業で行った2つの実習についてご紹介します。
1つ目は印刷会社のプリンティングディレクターによる講義です。プリンティングディレクターは、クライアントやデザイナーの意向を聞き、印刷物の品質管理を行う専門職。高い印刷技術を持つ山田写真製版所のプリンティングディレクター、高智之さんと池嶋七海さんをお迎えし、印刷の講義をしていただきました。
スライドを見ながら、印刷の仕組みを一通り学んだ後、同社で印刷したポスターや書籍を拝見。現在、開催中の美術展のポスターや図録を見せていただき、デザイナーとどのようなやりとりをして印刷物を仕上げているのか、具体的なお話をうかがうことができました。
2つ目はレタースペーシングと組版の実習です。短い単語のレタースペーシングと1段落分の文章の組版の課題を出力して壁に貼り、講評会を行いました。
書体デザインとタイポグラフィ留学の経験があるデザイナーで、Paper Parade代表の和田由里子さんをゲストに迎え、一緒に講評をしていただきました。
講評後には、和田さんが留学時代に使用していた資料を拝見。スイスでどのようにタイポグラフィを学んだか、その授業の内容や学習方法について、貴重なお話をうかがいました。
現場で活躍するプロフェッショナルの方々から直接お話をうかがえた貴重な機会でした。今後もこのような実習を行なっていきたいと思います。
山田写真製版所 https://www.yppnet.co.jp/
Paper Parade https://paperparade.tokyo/