化学・材料コース「無機材料化学研究室」の松本です。本研究室では、無機材料の中でも、炭素材料、特に黒鉛層間化合物というものを研究しております。
大学の教員は「教員」と「研究者」の2つの顔をもちます。よって、先週1週間は、担当する授業を休講(そして補講)とし、国際会議 Carbon 2019 へ出席するために出張に出てきました。出張先は、アメリカ・ケンタッキー州のレキシントンです。
国際会議とは、特定の分野の世界中の研究者が集う会議です。ここでいう「会議」とは、発表会+講演会+親睦会 みたいなものです。もちろん、発表会が8割で、いわゆる「学会発表」というやつです。Carbon 2019 は世界中の炭素材料(= Carbon 材料)研究者が集う会議で、 毎年開催されています。ちなみに、来年の Carbon 2020 は京都での開催になります。
今回の発表タイトルは ”Characterization of carbon films prepared from polyimide films at different heat-treatment temperatures and their intercalation behavior(ポリイミドフィルムから異なる熱処理温度で調製した炭素フィルムのキャラクタリゼーションとインターカレーション挙動)” です。卒業研究生や大学院生と行った研究になります。私の発表はこの1件のみで、さらに開催初日のポスター発表だったため、比較的ゆったりした気持ちで多くの研究発表を聴講することができましたし、今後の研究に役立つ情報も得ることができました。
Carbon 2019が開催されたケンタッキー州は馬の産地らしく、最終日のバンケット(お疲れ様会)は競馬場で行われました。実際に馬は走らなかったのですが、場外馬券を買うことができ、私も人生初となる馬券を買ってみました。そして、外しました。でも、帰り際に、きれいな夕日を見ることができました。これで、21時。
また、バーボンも名産らしく、バーボン・テイスティング会も開催されました。少し口に含んだだけで、火吹きそうでした。
また、Carbon 2019の参加者の大半が宿泊予定であったホテルで火災が発生したため、ホテルを移動する羽目になったり、また、昼食会場(会議場から徒歩5分のレストラン)から帰ろうとしたら、突然の嵐で帰れないとか。「おまけ」もいろいろありました。