化学・材料コースには8つの研究室があります。その中の一つ「化学総合分析研究室」が、11月のある日、やけに騒がしかったので、覗いてきました。
まず目に飛び込んできたのは、泥で汚れたウェーダー。ウェーダーとは、ゴム長靴とつなぎが一体化したような作業着です。漁師さんが着ていそうなやつです。
そして、大量の水と土。どうやら、上のウェーダーを着て、近隣の渋田川の水と川底の土を採取してきたようです。
実は、化学総合分析研究室の研究テーマの1つに「水環境の化学分析」があります。
地球環境の中では、さまざまな物質が水によって循環しています。化学総合分析研究室は、化学の知識と技術を使いこなす研究グループとして、「水環境の環境問題」に取り組んでいます。精密な化学分析によって、今まで見えていなかった何かを明らかにしようとしています。なので、研究室には様々な分析装置が設置されています。この他、ナノ科学研究センター(※)設置の核磁気共鳴装置(NMR)や質量分析装置などの大型装置を活用されています。
<– 原子吸光光度計
<– 液体クロマトグラフィー(通称、液クロ)
<– 何?
<– 分析化学者
11月のある日の実験の話に戻ります。
大きなプラスチックケースに、採取してきた土を入れ、均し、水を加えていきます。
複数のケース内に河川を再現した環境が出来上がりました。この土や水には、渋田川と同じ微生物や物質が含まれています。
これから何を始めるのでしょうか?
つづく。
<– ペットもいました
※ ナノ科学研究センター ・・・ 文部科学省平成13年度学術フロンティア事業(平成18年度継続)により設立された研究施設です。「高機能分子システムの機構解明・設計・開発」を目的とし、本学の教員、大学院生に加えて、他大学、産業界からの研究者が共同で研究を実施できる体制を整えています。