トゥーンバは秋とは名ばかりの暑い日が続いています。昨日今日と最高気温が35℃に達し、記録的な残暑となっています。
午前中の授業では、オーストラリア先住民(Aboriginal Australian)について学びました。現在ではオーストラリア全体の人口の2.5%にまで先住民は減ってしまったそうです。実際に先住民が作った道具に触れることができました。
余談ですが、私の専門である言語学(特に認知言語学)では、オーストラリア先住民の言語は興味深い特徴を持っています。彼らの言語の多くは、空間上の位置関係を示すのに前後左右を用いずに、地理上の表現(東西南北、日が昇る方・沈む方、川上・川下)を使います。例えば、日本語では「コップの右にスプーンがある」というところを、オーストラリア先住民の言語の一つグーグ・イミディール語では「コップの東にスプーンがある」と表現します。空間認知とその言語表現の関係性という観点でとても興味深い言語です。
午後は、Cobbs & Co Museum へ見学に行きました。Cobbs & Co という会社は、オーストラリア開拓時代に馬車を製造した企業で、鉄道が敷設される前の時代を垣間見ることができました。