田中 康二郎 (基礎教育教授)
去る7月24日日曜日に、本学厚木キャンパスで「わくわくKOUGEIランド」が開催されました。基礎教育の参加イベントは『自分の手を彫刻にしよう』と題しまして、参加申込をしてくれた小学生たち(3年生から6年生まで)10名に石膏の型取りを体験してもらいました。
型取りの材料は海藻を原料に作られたもので、硬化すると弾力のあるゴムのような状態となりますが、子供たちの様々なポーズをとった手の指紋やしわまで写し取ってくれます。
この型取り材で作った雌型に石膏を流し込み、その石膏の硬化(約10分)を待ってから雌型を崩し始めるのですが、石膏でできた自分の指先がみえてきた瞬間にあちこちで歓声が上がり始めました。
子供たちとともにお母様方にも雌型崩しを手伝って頂きましたが、少しずつ姿を現す「手」の彫刻を見て子供たち以上に喜んでくださっていたように思います。
いわゆる彫刻制作とは異なりますが、制作手順を一度でも体験することにより、立体の作品に、より親しみを感じて様々な彫刻を鑑賞することにもつながるのではないでしょうか。
仮想空間ではなく手触りや重みを感じることは子供たちの感性に何かを訴える力を持っています。
基礎教育の先生方お疲れ様でした。