芸術学部 基礎教育

2015年度リレー連載 第7回「10月の話: 貯蓄の日」

※この記事は、高木聖 基礎教育教授が執筆しました。

リレー連載で10月を担当する髙木です。

10月17日は「貯蓄の日」とされています。10月2日の「豆腐の日」が「とう(10)ふ(2)」、10月3日の「登山の日」が「と(10)ざん(3)」、のような語呂合わせによる記念日の制定が多いので、なぜこの日が「貯蓄の日」なのかピンとこない向きもあろうかと存じます。

戦前の「神嘗祭(かんなめさい)(天皇がその年に収穫されたお米を伊勢神宮に奉納する行事)」にちなんで、1952(昭和27)年に日本銀行貯蓄増強中央委員会が制定したものです。

1.日本銀行

「にほんぎんこう」ではなく「にっぽんぎんこう」と読みます。1882(明治15)年に創立されましたので、上野動物園や国学院大学などと同い年になります。わが国で唯一紙幣を発行できる銀行です。紙幣に肖像画が描かれている面に「日本銀行券」と表示されています。ちなみにその裏面には「NIPPON GINKO」との表示もありますのでお手元でご確認ください。

【写真1】日本銀行本店の東門側(中央区日本橋本石町)

2.貯蓄

所得のうち消費しなかった部分をいいます。通常、金融機関を通じて企業の投資に役立てられます。貯蓄は無駄遣いを戒める意味でも美徳とされ、奨励されがちです。ところが人々が貯蓄に励み、お財布の紐を固く閉じますとこんどは消費が低迷し、景気の悪化につながります。このように個人にとってよい(正しい)行為が全体にとってよくない(望ましくない)結果をもたらすことを「合成の誤謬(ごびゅう)」といいます。

【写真2】日本初の銀行設立に関与した渋沢栄一の銅像(千代田区大手町)

3.日本の貯蓄率

勤勉な国民性や将来への不安から、かつて日本の貯蓄率は非常に高い水準にありました。ところが近年では高齢化の進行により、貯蓄率が低下傾向にあります。人々は現役で働いている期間に所得の一部を貯蓄し、引退後その貯蓄を取り崩して生活費に充てるという「ライフサイクル仮説」がありますが、現状ではその通りとみる向きが多いようです。

4.平均貯蓄額は1798万円

総務省の調査(平成26年度)によると、1世帯あたりの平均貯蓄額は1798万円でした。ただし世帯分布では67.6%が平均値を下回っており、10.3%の世帯は100万円に満たない状況です。なお、中央値(データを順番に並べた場合に中央にある値、メジアンともいう。)は1052万円でした。平均値は極端な大金持ちを含んだ結果なので、どうしても実感よりは高めに出る傾向があります。

貯蓄の日を機会におカネと向き合い、将来設計をふまえて考えてみるのもよいかもしれません。来月の当連載記事は鈴木万里教授が担当なさいます。どうぞお楽しみに!

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