電気電子コース

実験装置の修理

大学の研究室には、30年よりも前に作られた実験装置も色々とあります。様々な理由で、すでにその装置が市販されていない場合には、古い装置を(修理しながら)使って研究を進める必要があります。先日、研究室で頻繁に使っている「マグネトロンスパッタ装置」の制御用モニタが故障しました。モニタは、制御用コンピュータ(三菱電機製シーケンサAD57)の表示用で、CGA規格のCRT(ブラウン管)です。製造中止から大分経っていて、すでに手に入らず困りました。手持ちの液晶モニタにも繋ぎましたが、信号の規格が異なり全く映りません。ネットで調べたところ、世界には同じ悩みを抱える技術者がいて、意外な解決策があることを知りました。それは、制御用コンピュータの出力信号は、30年以上前のゲーム機のそれとほぼ同じで、このゲーム機を現在の液晶モニタで遊ぶための変換器(スキャンコンバーター)がとても安く手に入ることです。早速、変換器を手に入れて(約3000円でした)、制御用コンピュータに繋いだところが、下の写真です。

無事に映り、安心しました。(実際には、垂直・水平同期信号を複合同期信号へ変換する、ちょっとした回路を作る必要がありました。)

この経験を通して、ネットの有り難さを再認識するとともに、30年以上前のゲームを楽しむ人が多く居ることに驚きました。皆さん、少年・少女時代を思い出しながら、楽しんでいるのかもしれませんね。

第3回オープンキャンパスが開催 【電気電子コース】

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