7月29日(金)三善ゼミによる「映像から受ける印象についてのアンケート調査結果発表会」が行われました。
アニメーション学科の三善ゼミでは昨年より、「キャラクターが移動する映像の向きが左右逆になると、受ける印象は変わるのか?」ということを調査し続けています。
映像演出について従来は、以下のように言われてきました。
『右(上手)から左(下手)に向かって移動する映像はこれからどこかに向かって「行く」ところに見え、逆に左(下手)から右(上手)に移動する映像はどこかから「帰ってくる」ところに見える。』
『右(上手)から左(下手)に向かうのは主人公に見え、左(下手)から右(上手)に向かうのはその主人公に相対するキャラクターに見える。』
「それって、本当?」というのが、三善ゼミアンケート調査の目的です。
このテーマについて調査することは、アニメーションという映像表現を学ぶ上で大変意義深いものと思いますし、アニメーションを研究する上での新たなアプローチの仕方でもあると考えています。
昨年度はこのテーマで初めての調査を行いましたが、映像を再生するのに携帯型ゲーム機を使用したことが先入観に影響を与えた可能性が考えられ、今夏はその反省に立ってiPadを使用しての調査となりました。
調査は7月1日(金)に厚木キャンパス内で、翌2日(土)に小田急本厚木駅北口前広場で行われました。
その際調査にご協力頂きました皆様には、この場を借りて心よりお礼申し上げます。
お陰様でこの両日で、合計1,000近い回答を頂くことができました。
調査結果についての詳細は省きますが、全体としては昨年度の結果と殆ど変わらず、左(下手)からでも右(上手)からでも、受ける印象に殆ど差を認めることができませんでした。
つまり、昨年携帯用ゲーム機を使用した影響は、殆ど関係なかったということが判明した訳です。
三善ゼミでは今後も調査方法の改良を進め、より精度の高い調査結果を発表していきたいと考えています。
7月29日(金)に行われた発表会には、工学部の先生や学生も大勢来てくれて、大変熱心に話を聞き、また積極的に質問もしてくれました。
調査方法についての御提案も沢山頂き、これについては是非今後の調査に活かしていきたいと思っています。
大変盛り上がった発表会を終え、ゼミ生たちは皆高揚した気持ちに浸っているようでした。やり遂げた達成感と気持ちの良い疲労感と共に、いよいよ夏休みを迎えます。