芸術学部 基礎教育

リレー連載・教員インタビュー3

今年度のリレー連載は、インタビュー形式で基礎教育の専任教員をご紹介していきます。基礎教育の教員プロフィールは

https://www.t-kougei.ac.jp/gakubu/arts/liberal/staff/

に掲載されていますが、それ以外に色々と掘り下げていきたいと思います。今月は、牟田淳教授に原稿をお寄せいただきました。


Q: 研究分野について簡単にご説明ください。

研究分野を単独研究代表者として採択された科研費の分野で説明しますと、「デザイン学」と「科学教育」になります。???と思う方もいらっしゃると思いますので簡単に説明しましょう。

私の研究生活は原子核理論の研究から始まりました。当時、中性子と陽子の数が大きく異なる不安定な原子核が新しく実験的に作られ始め、主に東京大学においてこれらの原子核の研究等を行ってきました。具体的には11Beなどのハロー原子核の研究等です。

その後芸術学部に所属する理学部物理学科出身の理学博士として、アートとサイエンスを融合した研究、制作、執筆を行っています。例えば比率と印象の関係を千人規模の調査で解析し、日本人は欧米人に比べて細長くない形を好む事、白銀比キャラクターが好まれる事、美しい顔とかわいい顔は異なり、子供っぽさは後者には有利であるが前者には不利である事を統計的に明らかにしました。また、これまで困難であった厚みのある雪結晶を撮影する方法を開発し論文にしました。

Research map (2023.6.20時点より)

Q: その分野での最新の(注目の)トピックは何ですか?

私が学会発表している複数の学会の分野では特に注目のトピックというのはないですね。基本的に先生方が自分の研究の発表場所の確保を目的に学会を活用しているようです。

Q: 今、おすすめの[本・映画・展覧会など]を教えてください。

子育て中なので子供向けの本を紹介します。子供が現在お気に入りの本の一つは「くまのコールテンくん」作: ドン・フリーマン、訳: 松岡 享子、出版社: 偕成社、(1975)です。

https://www.kaiseisha.co.jp/books/9784032021905

(上記公式サイトをもとにしたあらすじ)

「デパートのおもちゃ売り場には服のボタンがとれたくまのコールテン君がいました。ある日一人の女の子がコールテン君を気に入って、のちに自分がためたおこずかいのお金をつかってコールテン君を買っておうちに連れていきます。「ともだちってきみのような人のことだね。」と言って、女の子とコールテン君は仲良くなります。」

ボタンがとれているのにコールテン君を気に入った女の子の気持ち、親でなく、自分がためたおこずかいのお金をつかってコールテン君を買った女の子の気持ち、箱にいれずにコールテン君をだっこしながらおうちに連れ帰った時の女の子の気持ち、コールテン君のボタンを直してあげたときの女の子の気持ち、これらの気持ちをいくらかでも共感してくれたらなあなどと思いながら子供に読んでいます。

子供向けの絵本はたしかに子供が読むものです。しかし、大人が読んでも「こういう気持ちって大切だな」と思います。これからも子供と一緒にいろんな子供向けの本を読もうと思います。

Q: 大学生時代に一番頑張ったこと(思い出深いこと)は何ですか?

勉強です。私の出身大学である東京大学は主に大学2年次に成績平均点によって進学学科が決まる進学振り分けがあります。私は当時理科一類でトップクラスの人気学科である物理学科を狙っていましたので、大学受験勉強の頃よりも必死に勉強しました。大学2年次の前期は全てのバイトをやめ、毎日朝から晩まで授業以外は大学の図書館に籠って勉強していました。その結果、その年の秋には希望の物理学科に進学することが出来ました。それだけでなくこの半年間の勉強のおかげで大学の学問の基礎がしっかり身に付きました。あの時、頑張らなかったら今の自分は確実にありません。学生の皆さんも重要な場面では後悔しないように頑張りましょう。

Q: 東京工芸大学の良い所を一つ挙げてください。

メディア芸術という新しいことにチャレンジできる精神だと思います。つい最近まで、芸術というとファインアート(伝統的な絵画など)が非芸術系の人には主流だったと思います。実際、私が工芸大に就職する際、芸術学部の内容(メディア芸術)を説明しても、まわりは??でした。しかしながら今や漫画・アニメ他日本のメディア芸術は世界中に受け入れられ、関連する学会や大学学部学科も沢山出来ています。今後も学生の皆さんにはメディア芸術の世界で活躍してほしいです。


 

リレー連載・教員インタビュー2

リレー連載・教員インタビュー4

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