芸術学部 基礎教育

わくわくKOUGEIランド2017

田中康二郎 (基礎教育教授)

去る722日(土)に工芸大厚木キャンパスで、開催された「わくわくKOUGEIランド」に基礎教育主催のイベントとして、「自分の手を彫刻にしよう」を開きました。


昨年に引き続き、小学校3年生から6年生までの10名が参加してくれました。

子供たちが、思い思いの手のポーズを考えるところから制作は始まります。

技法としては石膏取りですが、雌型の材料として、海藻を原料とする「コピット」あるいは「型取って」という商品名のついた材料を、大きなボールに水と捏ね合わせます。なかなか力のいる作業で、素早くダマをなくすように泡たて器で混ぜます。


白ボール紙でつくった型枠へ流し込み、その中に手を突っ込んで、各自の考えたポーズを取り、じっと硬化するまで我慢します。


5分ほどで雌型材が硬化したら、空気を手の隙間に入れるようにしながらすっぽりと抜けば雌型のできあがりです。

次は、石膏約1kgをボールに溶いて、自分の雌型に流し込みます。小さい子に取っては大変な作業ですが、みんな頑張って流し込んでいました。

石膏は硬質石膏といって、歯科でよく使われるもので、約10分で硬化し完全に固化すれば強度も高いものです。

作業は最後の山場となります。

石膏が固まったら、作品を逆さまにして、雌型材を切り崩してゆきます。カッターナイフを使って、石膏の中身を傷つけないように、雌型に切れ目をすこしづつ入れて取り除いてゆくと、石膏の手が顔を出してきます。どこか一カ所が出てくれば、本人はどんなポーズだったか考えながら、割り出してゆけます。ただカッターを使っているので、けがをしないように基礎教育の先生方が手伝ってくれました。


初めての石膏取りで、雌型材や石膏の効果が早く始まったり、割り出しのとき指が折れてしまったりと多少のトラブルがありましたが、だいたい無事に完成しました。


基礎の先生方お疲れ様でした。

行ってきました

8月の一枚:「吉川経家のこと知っていますか?」

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