お盆まっただ中の8月13日に今年最後のオープンキャンパスがありました。
今回初めてこの時期の開催となり、はたしてどれくらいの方が来るのかな?と思っていましたが・・。
盛況でした。
シアターの収容人数は補助席を出して90人前後なのですが、ほとんど座席が埋まることもあり、複数回卒業制作の上映プログラムの増刷りをする状況に。
2号館横のメディアラウンジには【研究室】紹介がありました。一気に数十名の方が入られてぎゅうぎゅうになる事もしばしば。
午前午後関係なく、受付にも人の波。地下階の食堂では「食材が切れそう!」とかなんとか・・。
3階の課題作品を並べた廊下にも結構な人数が集中。アニメーション作画体験コーナーも満席につき増席をすることになりました。
はたしてなぜ、急激に来校される方が増えたのかはわかりません。 お話を聞くと、高校1年生から今期の受験生、留学希望者に大学院、研究生志望まで様々でした。
ありがたいことではありますが、「本当になぜ?」というのが心境です。
東京工芸大学は写真大学時代から数えれば創立90年を超え、アニメーション学科でいえば日本で初めて出来た4年制のアニメーション専門の学科なのですが、都心の真ん中にキャンパスを据えるもののその認知度は今ひとつというのが実感でした。
『工芸』という文字から「陶芸とか伝統工芸の学校?」と言われてしまうことも頻繁にある悲しさ。
また『学科は特定の技術教育に特化するのではなく、作品のアウトプットまで考えることが総合的なアニメーションの学びである』というポリシーを真摯伝えているつもりであっても、中野キャンパスの施設案内としてシアターを紹介すれば「そんな上映環境が大学に必要なの?どうせ客寄せでしょ?」と言われてしまい、とても悔しい気持ちになる事もあります。シアターは大画面で見る事、良い音の環境を知ること、色を知ることなど重要な役目があります。そしてシアターを維持するのは学生が中心となって行なっており、上映を継続する環境保持はものすごく大変なのです。日々日頃気軽に見られる上映環境は、どこかの誰かが頑張って保っていると知る事も学習の一つです。
技能教育だけを取り出せば、専門学校より劣る部分はあると思います。しかしアニメーションを総合的に学ぶ学科として、それに限らない教育を求められていると思います。「研究系」を擁する、研究機関としての大学の強みも、まだまだこれから頑張って見せていくところだと思います。
ですから、アニメーション学科が何を行なっているのかを知っていただく事はとても重要であり、そのためにOCなどの場では様々にやってきたと思っています。
そしてそれはアニメ・アニメーションに対するちょっとしたネガティブなイメージの払拭にもなると思っています。
アニメーションは今年日本で100年と言われます。決して新参者ではありません。職業訓練のためだけに学ぶものではなく、美術、芸術として学問として認められるものです。
今回御来校いただいた方々がどのようにして本校、本学科を見つけたのかはまだわかりません。
しかしながら、まず学科を知っていただきたいです。
そして受験を考えていなかったとしても、出来れば一度来た事のある学校という事で、継続的に「最近はどういうことをしているのかな?」と思っていただければ幸いです。
多くの方々にご来校いただき、誠にありがとうございました。
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