3月26日の日曜日、マイブリッジ・シアターを使って、あにれく主催、アニメーション学科後援によるイベント「名作アニメの舞台裏 第1回『フランダースの犬』」が開催されました。
当日は真冬に逆戻りしたような冷たい雨が降る、あいにくの悪天候でしたが、放映当時からの熱心なファンから学生まで、多くの方が会場に足を運んでくれました。
まず始めに、「フランダースの犬」を始めとする「名作劇場シリーズ」からピックアップされた5作品のオープニング映像が、全て4Kの解像度で上映された後、「フランダースの犬」の51話と最終回52話の、ハイビジョン映像による上映が行われました。大スクリーンで高解像度の映像ですから、本当に作品に没入できます。有名なラストシーンでは、観客席のそこかしこからすすり泣く声も聞こえてきました。
続いて行われたのは、この「フランダースの犬」を監督した黒田昌郎さんと、全52話中39話の絵コンテを担当した奥田誠治さんとのトークイベントです。
そもそも今回の「名作アニメの舞台裏」というイベントは、テレビ史を彩った様々なアニメーション番組の裏側で、普段殆ど知られることの無い作り手たちと、そして彼らが作品にどんな思いが込めていたのかを、一般の皆さんにも是非知ってもらいたいというところから企画がスタートしたものです。
お二人のトークの内容は、ここで詳しくご紹介することは出来ませんが、シリーズ52話の制作裏話や、あのラストシーンに込められた思いなど、大変に貴重なお話を沢山伺うことができました。
一見見過ごしてしまいそうな何気ないシーンやキャラクターの仕草の中に、制作者の込めた熱い思いを知ったことで、きっと観客の中の多くの方は、もう一度「フランダースの犬」全52話を改めて鑑賞したいと思ったのではないでしょうか。
これからも、この「名作アニメの舞台裏」というイベントは続いていくことでしょう。
次は果たして、どんな作品が取り上げられるでしょうか。今から楽しみです。
なお、今回このページで使用させて頂いた写真は全て、アニメーション研究家のなみきたかしさん撮影によるものです。
また、上映されたデータは全て、日本アニメーション株式会社のご厚意により、ご提供頂いたものです。