アニメーション学科

領域研究:西村聡さん

Satoshi Nishimura
今回の「領域研究」、特別講師は「うしおととら」の監督の西村聡さんです。
まずは授業に先だって、「うしおととら」の第7話「伝承」がBlu-RayによるHi-Vision映像で、マイブリッジシアターの大スクリーンに上映されました。

Satoshi Nishimuraそしてその後、Aパートの映像をプレイバックしながらの、西村監督の演出講座となりました。
まずは上手(かみて)と下手(しもて)のお話から。今回のお話では潮とその父、紫暮とのやりとりが多く登場しますが、基本的に主人公の潮は画面の右(上手)側にいて、紫暮は左(下手)側にいます。

Satoshi Nishimura監督は意識的にそのように「向き」を設計しているのですが、何故そうしているのか、というお話から始まって、やがてワンカット毎に頭に短いワンアクションを入れたり、ごく短いPANを入れたりといった細かい技の解説まで、実に詳細なプロの演出テクニックを手ほどきして下さいました。

Satoshi Nishimuraそして最後に、アニメーションを学ぶ学生たちに向けて、ご自身の体験も含めて貴重なアドバイス。西村監督は演出業を始めて間もなくは、人に「良かった」と言ってもらって嬉しかったものの、やがて「今回も西村節がうなってたね」などと言われるようになると、自分としてはもっと「センスの良い演出だ」というように言ってもらいたくて、そういう見せ方に随分挑戦したのだそうです。

Satoshi Nishimuraしかし人は自分の中に存在しないものは決して出すことが出来ない。
結局西村監督は、自分自身の持ち味というものが、自分がやりたい方向とは少し違うところに存在するということに、やがて気づいたのだそうです。
自分の中に備わっているものこそ才能であり、それはなりたい自分とは必ずしも一致しない。だから夢に向かって努力すれば必ず叶うなんてことはない。でも、一生懸命努力して挑戦を続けた人だけが、自分の中に備わっているものに気づくことが出来る。逆に頑張らなかった人は、最後まで自分の中にある才能に気づくことが出来ずに終わってしまう。

時にユーモアを交えながら、とても大切なメッセージを伝えて下さった西村監督に、最後は学生たちからも大きな拍手が、感謝を込めて送られていました。

工芸祭メインビジュアルはアニメーション学科から

領域研究・唄って踊る”まなぶおにいさん”姫田真武さん

大学公式サイトはコチラから
KOUGEI PEOPLE 東京工芸大学 学科・コースブログ集

最近の投稿

アーカイブ

大学公式Webサイトで
工学部・芸術学部の詳細を見る

PAGE TOP