先日行われたオープンキャンパスではこれから行われる総合型入試の説明を主に行いました。
その際に提出物に関して気にしていただきたい事をお話ししたので簡潔に記します。
(1)ポートフォリオ型
Q.アニメイラストの模写やアニメの2次創作を入れてもいいですか?
A.入学後はクリエイターとして独自の表現を目指していくため、それらで全部埋めるのは避けてください。自分の好きな作品を伝える意味で、少しだけコーナーを分けて入れる事自体は構いません。
ポーズ集からの模写も近年多く見られます。アニメーションに対する熱意は感じるものの、それ以外に実物を見て描くことも試みてください。
Q.中学校の頃に描いた絵などを入れてもいいですか?
A.お勧めしません。最低限高校生になってからや直近の作品にしてください。
Q.学校で制作した課題を入れてもいいですか?
A.問題ありません。美術の授業や部活動で行ったものは積極的に入れてください。また、それらが「絵」以外でも構いません。(例えば陶芸、写真、版画など)
Q.ポートフォリオはどれくらい埋めればいいですか?
A.クリアファイルを全部埋めるくらい入れてください。*目次などを含む。
30ポケットやそれ以上でも構いません。(ファイル自体を自作する人もいます)
パソコンでレイアウトを組んでも良いですし、手書きでも良いです。ただし原本は返却出来ませんのでご注意ください。
*具体的に何枚(何ページ)という規定はありませんが、掲載数が少ないと4年間続けられるか心配になります。
Q.これまでアニメーションを作ってきていなければいけませんか?
A.それを学ぶために入学を希望していると思いますので、現時点でアニメーション制作の経験がなくても構いません。ただしアニメーションを学びたい(イラストや漫画ではない)という事は示していただきたいので、精度の高い一枚絵だけではなく、連続した動きがわかるような絵(クロッキー)などが入っていると嬉しいです。
<ポイント>
数が多ければ良いということではありませんが、総合型入試はこれまでのアニメーションや創作に対する興味関心、将来目標にするために行ってきた独自の学習を見る入試です。ですから極端に言えば1ヶ月前に見たアニメに影響を受けて大学に進もうと思った。そこで1、2週間前から急いで、初めて模写や手などのクロッキーを見よう見まねでやったという場合、継続的な興味関心、学習意欲を見る事が出来ませんので、本来の総合型入試の目的と合致しません。率直に言って入学出来てもその後が大変だと思います。入試時期は複数回に分かれますので、受験したいが提出までに数が間に合わないという時は焦らずにじっくり準備を行い、その間もしっかりアニメーションに対する興味が続く事を見極めてください。また、総合型以外の入試を目指すという方向もあります。学校の美術の先生に相談したり、美術予備校に通ったり、自分のやる気を具体的にしてから受験に臨んでほしいです。
(2)企画提案型
Q.どのようなものが良いという規定はありますか?
A.2次創作ではなくオリジナルである事です。「絵」が苦手でも構いませんが、必ず規定にある通り、世界観やキャラクターデザインなどは絵で描いてください。
Q.絵コンテに書式はありますか?
A.特に指定はありません。16対9の枠を作り、枠内に描く。その横に内容説明やセリフなどを書くというふうにしてください。絵コンテがわからないという方はインターネットなどで検索してみてください。
(3)エントリーシート(B面/裏面)
Q.何を描いてもいいのですか?
A.何を描いても構いません。自己紹介だったり、何か抽象的な絵、具象的な絵を描いてくる方もいます。文字だけで埋めている方もいますが問題ありません。ただし、裏写りしやすいのでペンなどで彩色をする場合は注意してください。絵を貼り付けている方もいます。