前期三善ゼミでは恒例となった、アンケート調査が7月1日と2日の両日、行われました。
このアンケートは、映像の「上手(右)と下手(左)」の違いから、受ける印象にまで違いを生じるかどうかということについての調査で、今回で7年目を迎えます。
学生は、各自アンケート用の短いアニメーションを作り、それをiPadに入れて被験者に見て頂き、その後質問に答えていただきます。
調査の分析結果はゼミの最終日に学内で発表しますが、過去には学会でも発表してきました。
7月1日(金)は中野キャンパス内での調査でしたので、相手は同じ大学の学生や職員さん達で、頼んで断られることは少なかったのですが、2日(土)はJR中野駅北口広場で通りすがりの見ず知らずの人に声をかけてお願いするのですから、そう簡単にはいきません。
土曜の昼間とはいえ、人々は皆忙しげだったり先を急いでいたりで、なかなか立ち止まってくれません。学生たちはそれでもめげずに、頑張って次々に声をかけて協力をお願いします。
更にこの日は梅雨時とは思えない猛烈な日差しで、都心で35度を記録する、今年初めての猛暑日となりました。昨年、一昨年と雨に祟られた時も大変でしたが、暑いのも本当に大変でした。
用意した冷たい飲料も、見る見る内に無くなっていきます。
何年も前に買ったまま一度も使うことが無かった、叩くと急に冷たくなる「瞬間冷却剤」も、遂に大活躍の時を迎えました。首筋に当てると効果覿面。こうしたことが功を奏したのか、幸い学生たちは熱中症にならずに済みました。
なお、この調査は正規に中野区からの後援を頂き、また中野警察署からもきちんと道路使用許可を頂いた上で行っています。
1日目は308人、2日目は275人、合計583人の皆様にご協力頂きました。この場を借りて、深く御礼申し上げます。どうもありがとうございました。
なお、この調査の分析結果は、前述のように7月22日(金)のゼミ最終日に、中野キャンパスで発表会を行う予定です。(開始時刻など詳細は、追って学内に掲示します。)
ところでアンケート調査を終えた後、学生と一緒に歩いていたところで偶然交通事故に遭遇しました。横断歩道を杖をついて歩いていたお爺さんと、脇から走ってきた小学生の自転車がぶつかり、双方が倒れたのです。
お爺さんは仰向けに倒れ、その時に後頭部を打ったようで、意識ははっきりしているものの起き上がることが出来ません。すぐに近くの人が救急車を呼びましたが、車道から安全な歩道へお爺さんの身体をそっと運んだり、救急車が到着するまで甲斐甲斐しく介抱するのにゼミ生たちが自主的に動いて大活躍してくれました。中国からの留学生の一人が話してくれましたが、彼のお爺さんが中国で同じような事故に遭い、倒れた時に腰の骨を折って、それが原因でやがて亡くなったのだそうです。そうした思いが、彼にとっさの行動を取らせたのだと思いますが、そういう彼らの優しさを大変頼もしく感じました。彼は事も無げに「人として当たり前のことをしただけです」と言っていましたが、こんな素晴らしい若者たちと一緒にいられることを、とても幸せに思いました。
最後になりましたが、あのお爺さんの一日も早い回復をお祈りすると共に、自転車でぶつかってしまった小学生の心の痛みも、どうか後々まで残らないようにと願っています。