11月4日にオンライン授業で早稲田桜子先生が演奏を披露してくださいました。
先生には総合メディア概論の授業でお世話になっており、普段なかなか気軽に手を触れる機会が少ない楽器の一つ“ヴァイオリン”を 音楽に造詣がない人でもわかりやすいように説明しながら、合間にハイレベルな奏法の実演などもはさみつつの楽しい授業です。今回は中野キャンパス1号館の吹き抜けで建物の構造が作る天然のリバーブ(残響音)のもと、素晴らしい演奏をお届けしました。
本学科では音楽はデジタルで制作する学生がほとんどだと思いますが、電子音響機器を通さずとも真っすぐ伝わる音色、楽器として「原点的」なヴァイオリンを知ることで、見えてくる“本質”もあると思いました。
早稲田 桜子先生
久原先生との共演もありました。
講義概要
中野キャンパス1号館の建築物としての特徴の一つに1階から4階にかけての広大な吹き抜け空間がある。縦長の空間は西洋のキリスト教教会に見られ、賛美歌などの歌声が、電子的な音響設備なしに、天然の空間リバーブ効果によって独特の音楽体験を生み出す。本企画では、バイオリニスト(早稲田桜子)と本学教授(久原泰雄)のコラボレーションでバイオリン、ピアノ、ギターなどの楽器を演奏し、吹き抜け空間のリバーブ効果による音楽環境を生成し、その様子を録画し、配信する。なお、感染症対策のため無観客ライブとする。また、バイオリンの楽器の構造や奏法についても解説する。
演奏楽曲解説
講師プロフィール
早稲田桜子,ヴァイオリニスト
東京芸術大学音楽学部卒業。4歳よりヴァイオリンを始め、12歳より国内外で様々な演奏活動を行う。大学在学中、度々渡仏しフランス音楽を学び、卒業後はジャンルを超えた音楽を求め米国バークリー音楽院に留学。2002年から2年半パリに暮らし、生涯の師となるイヴリー・ギトリス氏に出会い、以後親交を深める。帰国後、身体構造を理解した上での奏法を学ぶべく、花田学園に入学し、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師の国家資格を取得する。2006年より(財)地域創造・公共ホール音楽活性化登録アーティストとして全国各地でレクチャー、コンサートを行うほか、病院、老人ホーム、矯正施設などでの演奏、震災後は復興支援チャリティーコンサートを積極的に行っている。他ジャンルのアーティストのコンサート、アルバム参加も多数。渾身のバッハ無伴奏が特筆されるべき演奏で、数々の演奏会を通して理解力・表現力を高めている。昭和音楽大学講師。