秘密ではありません。告知しなかっただけです。通りがかりの人がいたら、どうぞどうぞって言いますけど、その時1号館B2F廊下にはたまたま誰もいませんでした。山川です。私の学生時代の映画「アナザ・サイド」(出演:室井滋、内藤剛志、森本レオ、石橋蓮司 16mm/111分/1980)の上映会をしました。
というのも、この映画の冒頭とラストに短歌が出るのですが、その短歌の作者である短歌三傑の一人、岡井隆氏(前列左)に見ていただくのが会の目的で、関係者だけでフィルムダビング室は一杯になってしまいそうだったからです。ウイーン大学、MoMAの日本映画プログラマー等を経て現在明学で教鞭を執るローランド・ドメーニグ氏、武蔵美の小口詩子教授、映画評論家の木全公彦氏、加えてプロデューサー、監督、脚本家、岡井氏のご師弟の方々がつめかけてくれ、高山先生の助けを得て上映の運びとなりました。
右が当時のパンフレットです。キネ旬や文芸坐のイラストで一世風靡した宮崎裕司さんによるディランのパロディです。左が元ネタ。木全さんはじめ皆当時の資料を捜して持ち寄ってくれました。
上映後、岡井氏から「映画を見ながらいろんなことを考えられた。70年代当時の方が本物で今は偽物なんじゃないかと感じた」とのお言葉をいただきました。私も今回自作を見て「怖いものなしだなー」と思いました。私の右後ろがこの会を主催してくれたAV監督の小坂井徹氏です。小坂井氏、木全氏は「アナザ・サイド」公開当時、愛知大学の学生で、豊橋、浜松、名古屋で上映をしてくれたのですが、他にもその時のサークルメンバーは「世界の中心で愛を叫ぶ」等、数々の東宝映画を製作した本間英行氏や映画監督鈴木章浩など、現在映画界で活躍中です。どうもありがとうございました。