造形の子たちは皆ビスタですね。石川桃茄「手を」。現実と幻想が入り交じったほぼ2人の会話のみで進行する物語。浅野志織と藤原琴音の落ち着いた演技が、人の心の奥深さを感じさせる一篇です。
伊達才子「知り得ない狂気」。ひとり芝居をワンセットで見せます。こちらも深層心理的志向ですが、より精神的破綻をきたします。見る人に何かしらのひっかかりを生じさせてくれます。
西出結「みほちゃんの手」。赤ちゃんを産む友達のドキュメンタリー。現実を見せられますね。赤ちゃん産まれるっていう現実に対する心情と日常。つかんでいるように見えながらつかめない現実。そんな浮遊感を味わえます。