東京工芸大学創立90周年記念公開講座
「日韓比較映画史研究/『族譜』原作と映画の間」
○企画趣旨
1936年長城(チャソン)生まれの林權澤(イム・グォンテク)は、抗日抵抗運動を描いた『豆満江よさらば』(1962)でデビュー。李朝時代の代理母出産を取り上げた『シバジ』(1986)では、主演の姜受延にヴェネツィア国際映画祭主演女優賞をもたらすと同時に、韓国を代表する監督としての地位を揺るぎないものにした。また韓国で大ヒットを記録した『風の丘を越えて 西便制』(1993)は、日本における韓国映画ブームの先鞭となる一本でもある。2010年には韓国国立映画アーカイヴにおいて大規模な回顧展が開催され、2011年には101本目の監督作となる『月の光を掬い上げる』を完成。本講座のテーマである『族譜』(1978)は、梶山李之の同名小説を原作とし、植民地時代の創氏改名を題材にした映画だが、日本では劇場未公開のままである。(韓国文化院など、非商業的な上映はあり。)今回、映画の上映に併せて、日本と韓国の比較映画史の観点から林監督とこの作品に対する再考を促すものである。
・日時:2013年9月13日(土)13:00~17:00
・場所:中野キャンパス2号館マルチメディア講義室
・第1部 映画上映:『族譜』(1978) ※DVDによる日本語字幕付上映
・第2部 講演「『族譜』原作と映画の間」
キム・ジョンソン:東西大学林權澤映画研究所所長。著書に『ラカンと韓国映画』『大衆映画と現代社会』など。
西村安弘:東京工芸大学芸術学部映像学科教授。映画学専攻。ポン・ジュノ監督「韓流映画のなかで」(『ユリイカ』2010年5月号所収)の司会を務めた。 李容旭(通訳):東京工芸大学芸術学部映像学科教授。 |
・参加費無料 先着順定員50名